空がライトブルーグレーの明るい空。大人なら凍てつく寒さに嫌気がさすのですが、横目に明るい子どもたちが寒さも関係なく遊んでいる姿を見れば、自然と笑顔が出てきてしまうものです。時代の流れが物の素材にも表れますが、木製から鉄製へ、鉄製からプラスチック製へと進んでいく中、今の私達が懐かしむのは昭和の辺りの鉄製の頃でしょうか。横目に見る子どもたちが持つ遊具も、今やプラスチック製ばかりですが、鉄は鉄で独自の長所があります。なんと言っても多少ぶつけても割れたりしないし、曲がっても直しやすい柔軟性ですよね。そんな鉄の長所を40年以上知った職人が作る鉄製のソリが、北海道の十勝ではちょっとした話題です。
最初は骨董屋でボロボロのソリを見て懐かしさと儚さを感じ、現在の技を使って改良を加えれば...と作り始めたそう。提供した子どもたちから喜びの手紙が届いたり、様々な方面から感動の声が聞こえるようになり、背もたれを伸ばして買い物袋を掛けられるようフック付きバージョンの制作や細かな調整を経て本格的な販売を開始。
1本のパイプだけで本体部が出来ているため軽量且つ頑丈で、高度な曲げ加工技術だから実現できたマルセル・ブロイヤーが見たら大喜びしたであろう美術品のような玩具です。他に真似ができない意匠登録も完了し、今後北海道の冬には、時代の流れに若干逆行した風景が見られるようになったら嬉しいですね。
株式会社アダプトが運営する「興味本位」ウェブショップでは、2018年2月より有限会社スチール巧産が開発する「パイプそり」の販売を開始します。「パイプそり」は、繋ぎ目の無い鉄パイプで出来た本体に、肘掛けを強力に溶接した丈夫さを持ち、片手で持てる程の軽量化を実現。また電着塗装によりサビの発生を最大限に防止した耐久性の高い雪用遊具です。遊具としてだけでなく、冬道の歩行補助や、荷物を運ぶ道具としても長年愛されてきました。受注生産で発送まで7-10日前後、フック付き・無し2種類選べ、価格は17,000円(消費税込、全国送料無料)です。